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日本人?地球人?
日本人が、とか、日本人として、とかこういった表現は今やかえって世の中の見方を歪めてしまうのかもしれない。

戦後であれば日本人という考え方は重要だった。日本が敗戦し、経済的にも精神的にも破綻してしまった状態であった頃は、国家の再生であるとか世界を見返してやろうとか、こういった行動を起こす上で日本人としてどう生きるかという考えは有効である。

しかし現状を見ると、我々が直面している問題は日本人がどうのこうので解決できる問題ではない。地球環境問題、資源問題、格差問題、世界同時不況。こういった問題は日本人単独で解決するにはあまりにも規模が大きい。日本人が、というよりも、地球人が、という視点で考えていかなければ近視眼的な解決方法しか編み出せず、根本的な解決は望めない。

なぜ坂本龍馬が偉大であったかというと、当時日本人の多くが長州藩だとか薩摩藩だとか、藩をベースにした世界観で生きていたのに対し、坂本龍馬は世界の中の日本という視点で世の中を見ていた。だからこそ彼の行動というのは型破りであり斬新な発想が可能になったのであろう。

以上の理由から、これからは日本人という世界観をベースにするのではなく、地球人というプラネットベースの世界観を我々は共有していかなければならないと考える。それが無理であっても、最低限アジア人、欧州人といったリージョンベースの世界観くらいは共有できなければ、今世の中が抱えている問題を根本的に解決することは難しいだろう。
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トップマネジメント論再考
日本的経営の成功譚をするとき、多くの場合そのミドルの活躍が強調されてきた。

金井は『変革型ミドルの探究』において組織変革の実行者としてのミドルを描き、加護野は『組織認識論』の中で突出ミドルによる新たなパラダイムの見本例の創造を描いた。

だがこうした強みにかかわらず、日本企業が世界市場においてその存在感が薄くなりつつあることは認めざるを得ない。

ソニーは近年、アップルに後れを取っているが、その背景には最新の経営指標導入やカンパニー制などの流行りの理論の導入によりソニーの文化が変質していってしまったことが考えられる。確かにEVAやカンパニー制は経営の効率性を高める上では合理的かもしれない。が、こうした政策によって効率的な資源配分が行われたことにより、社員は「今収益の上がる」事業に目を向けるようになり、「将来収益が上がっていく可能性のある」事業には手をつけにくくなった。これによりソニー特有の自由にして闊達な理想工場は失われていった。こうした政策の導入に当たって中心的な役割を担っていたのは他でもない経営トップの出井伸之やストリンガーであった。もちろん彼らが悪いと一概にはいえない。事実、彼らの基本構想はハードとソフトの融合であり、その方向性は間違っていなかった(そのことはiphoneの成功によりアップルが証明してくれた)。が、間違っていたのはその基本構想を実現するための戦術であったのだった。この事例を考えてみると、トップの迷走が企業の暴走を生みだしたといえる。

三品は日本企業の慢性的低成長の原因を経営能力のある経営者がいないことであると述べている。日本企業の場合、現場から内部昇進で這い上がってきた人間が50代ー60代でトップの座につくことがふつうである。こうした人間は現場レベルのオペレーションには長けているが、未来の構想を練るなどの全社戦略を立てることには不慣れである。そうしたトップが全社をミスリードすると、ソニーのような組織文化の劣化現象を引き起こし、そのことによりミドルが腐り、組織は暴走していく。

日本的経営の特徴の一つに、長期雇用による技能の養成がある。このことで技能は継承され、改善が生まれ、現場レベルにおける優れた人材が育っていった。しかし、現場レベルで優れた人材の条件は必ずしも経営層レベルで優れた人材の条件とは一致しない。現場レベルの人材の層が厚くても、経営者としての人材の層がうすくてはソニーのような優良企業の劣化現象が他の企業においても発生していきかねない。こうしたトップマネジメントの弱さこそが日本的経営の限界であり、今後の課題である。いかにしてトップを育成していくか、それがこれからの日本的経営の乗り越えていくべき壁である。

無意識の領域
やっぱりね、意識して物事を進めているうちはまだまだ素人だね。
無意識のうちに考えるまでもなく進められるようになって、はじめて習得したといえるんだろうね。



すべらない世界進出
ポーターの共通価値(CSV)の話題に戻ろう。

日本で一番CSVができている企業はどこだろうかと考えたとき、それは吉本興業ではないかと思った。

吉本興業は、特定の地域(静岡の三ケ日とか)に芸人を派遣し、そこを舞台にした映画を撮影している。そしてその映画を上海のメディアグループに売り込んでいる。つまり全国的にはあまり目立たない地域を映画というコンテンツにして、それを世界に売っているのである。それによって、吉本は儲かるし、地域も広く注目されるようになり地域活性化にもつながる。こうしたことを実行するために、吉本興業はエリア別採用枠を設け、その地域に派遣されるタレントのマネジメントやコンテンツ配信業務などを担わせている。

地域活性化の必要性はもうずっと前から深刻なテーマになっている。都市化や都市圏への中枢機能集中が進むにつれ、地域の影は薄くなり、過疎化が進んできた。ただでさえ財政破綻しそうな地域が多いのに、地域に人が集まらないとなるとますます財政はひっ迫する。加えて今回の地震で壊滅的な被害が東北地方に出てしまった。ただでさえ深刻な状況だったのが、ますますひどくなり、地域振興の遅れは社会問題となっている。それゆえ吉本による地域振興は地域にとっては大歓迎のプロジェクトなのである。

上海のメディアグループの代表者は次のように語る。
「日本のイメージと言うと東京か大阪くらいしかない。日本の地域が実際どのようなところなのかは興味を持っている」

地域をコンテンツ化してそれを世界に向けて発信することで、自社の海外での知名度向上や世界進出への足掛かりにつながるし、地域にとっても観光客増など地域活性化につながる。今までの地域活性化案だと、地域の特産品を売るだとか、観光地を宣伝するだとか、その土地の偉人の博物館を作るだとか、そんなのばっかりだった。けれど、吉本興業のやったことはそういったことと違い地域をコンテンツ化するということだった。地域に笑いという要素を加えて映画を作る。そしてそれを世界中に売り込む。これはシンプルな仕組みだが、自社と地域の共通価値を見出して打ち出した戦略である。ある意味、日本で最も進歩的な企業は吉本興業なのかもしれない。

合弁と技術流出
森精機、中国に工作機械生産会社 独・中国企業と合弁交渉開始
日本経済新聞
2011/4/19 9:38
森精機製作所(6141)は19日、独ギルデマイスター、中国瀋陽機床と合弁で、中国に工作機械を生産する会社を設立する交渉に入ったと発表した。スマートフォン(高機能携帯電話)やパソコンなど電子機器に使われる小型マシニングセンターを生産する。出資比率は3社で対等とする方針。中国で工作機械の需要が高まることに対応し、生産体制を構築する。
*****************

日本トップクラスの工作機械メーカー森精機が中国第1位で世界第2位の中国瀋陽機床と合弁した。何ということだ。
これで森精機の技術が中国瀋陽機床に移植されるようなことが起きれば、日本の工作機械産業は完全に終わる。

この状況は、日韓の液晶テレビ産業の攻防に似ている。
まだ日本の液晶テレビ産業が世界的に強かったとき、サムスンは何とか日本の液晶技術をマネしようと試みていた。特にシャープ亀山工場の技術者へはヘッドハンティングを仕掛けたりといったことをやっていた。しかし、何よりもサムスンの技術を底上げしたのは、ソニーとの提携であった。ソニーとサムスンが液晶技術で提携したことで、一気に技術が流出したのである(当然ソニーは国内メーカーからこの提携を叩かれた)。そしてその後、少なくとも世界市場で要求される技術水準を満たしたサムスン、LGは液晶テレビ市場を席巻した(最近、インドにおいてはソニーが盛り返してきてはいるが全世界で見ればいまだ苦しい状況)。

工作機械産業もこのままでは液晶テレビ産業と同じ道を辿りそうで心配だ。

現状では、生産高は中国企業が最高だけれども、品質はいまだ日本やドイツが先を行っている。
遅かれ早かれ追い抜かれることになるのだろうけど、それでも技術差はかなりあったので、研究の面でも中国企業に追い抜かれるのは当分先という予測が大多数だった。

ところが、ここで森精機がやらかした。

今回の合弁によって技術流出がおこれば、予想よりも早く日中企業の技術差は縮み、立地の転換のために与えられた時間はさらに短くなる。技術面で中国企業が世界の要求水準を満たすようになれば、当然現状の「高品質な工作機械を作って売る」という昔ながらのビジネスモデルは日本企業においては成り立たなくなる。

だから、そうなる前に、技術的に追いつかれるまでの時間を活用して、事業立地の転換を果たす必要があるのである。彼らと正面から競争するようになっては確実に負ける。別の道を模索しなければならない。

残された時間はあとわずかだ。
少なくとも今後5年で転地できるかどうかが生き残りのカギとなるだろう。


ちなみに、
日本の液晶テレビ産業が再び世界で存在感を出していくためにも事業立地の転換が不可欠だと思う。今は3Dテレビに力を入れているが、それ以上にこれから求められていくのはテレビのオンラインとの親和性だ。
オンラインと親和性を高め、レンタルビデオは全部ネット経由でテレビにダウンロードできるようにするなど、多彩なコンテンツへのアクセスをネット経由で実現していけば、顧客の利便性は格段に上がり、テレビは脱成熟化ができると考えられる。今、これを強力に推し進めているのはAppleやGoogleだ。日本でもこれを推し進めていこうという動きはあるが、まだ本格化しているとはいえない。どうしていつもハードにばかり力を注ぐのだろう。今は3Dどころではないのである。

戦略不全の因果―1013社の明暗はどこで分かれたのか戦略不全の因果―1013社の明暗はどこで分かれたのか
(2007/12)
三品 和広

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