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合弁と技術流出
森精機、中国に工作機械生産会社 独・中国企業と合弁交渉開始
日本経済新聞
2011/4/19 9:38
森精機製作所(6141)は19日、独ギルデマイスター、中国瀋陽機床と合弁で、中国に工作機械を生産する会社を設立する交渉に入ったと発表した。スマートフォン(高機能携帯電話)やパソコンなど電子機器に使われる小型マシニングセンターを生産する。出資比率は3社で対等とする方針。中国で工作機械の需要が高まることに対応し、生産体制を構築する。
*****************

日本トップクラスの工作機械メーカー森精機が中国第1位で世界第2位の中国瀋陽機床と合弁した。何ということだ。
これで森精機の技術が中国瀋陽機床に移植されるようなことが起きれば、日本の工作機械産業は完全に終わる。

この状況は、日韓の液晶テレビ産業の攻防に似ている。
まだ日本の液晶テレビ産業が世界的に強かったとき、サムスンは何とか日本の液晶技術をマネしようと試みていた。特にシャープ亀山工場の技術者へはヘッドハンティングを仕掛けたりといったことをやっていた。しかし、何よりもサムスンの技術を底上げしたのは、ソニーとの提携であった。ソニーとサムスンが液晶技術で提携したことで、一気に技術が流出したのである(当然ソニーは国内メーカーからこの提携を叩かれた)。そしてその後、少なくとも世界市場で要求される技術水準を満たしたサムスン、LGは液晶テレビ市場を席巻した(最近、インドにおいてはソニーが盛り返してきてはいるが全世界で見ればいまだ苦しい状況)。

工作機械産業もこのままでは液晶テレビ産業と同じ道を辿りそうで心配だ。

現状では、生産高は中国企業が最高だけれども、品質はいまだ日本やドイツが先を行っている。
遅かれ早かれ追い抜かれることになるのだろうけど、それでも技術差はかなりあったので、研究の面でも中国企業に追い抜かれるのは当分先という予測が大多数だった。

ところが、ここで森精機がやらかした。

今回の合弁によって技術流出がおこれば、予想よりも早く日中企業の技術差は縮み、立地の転換のために与えられた時間はさらに短くなる。技術面で中国企業が世界の要求水準を満たすようになれば、当然現状の「高品質な工作機械を作って売る」という昔ながらのビジネスモデルは日本企業においては成り立たなくなる。

だから、そうなる前に、技術的に追いつかれるまでの時間を活用して、事業立地の転換を果たす必要があるのである。彼らと正面から競争するようになっては確実に負ける。別の道を模索しなければならない。

残された時間はあとわずかだ。
少なくとも今後5年で転地できるかどうかが生き残りのカギとなるだろう。


ちなみに、
日本の液晶テレビ産業が再び世界で存在感を出していくためにも事業立地の転換が不可欠だと思う。今は3Dテレビに力を入れているが、それ以上にこれから求められていくのはテレビのオンラインとの親和性だ。
オンラインと親和性を高め、レンタルビデオは全部ネット経由でテレビにダウンロードできるようにするなど、多彩なコンテンツへのアクセスをネット経由で実現していけば、顧客の利便性は格段に上がり、テレビは脱成熟化ができると考えられる。今、これを強力に推し進めているのはAppleやGoogleだ。日本でもこれを推し進めていこうという動きはあるが、まだ本格化しているとはいえない。どうしていつもハードにばかり力を注ぐのだろう。今は3Dどころではないのである。

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