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文化審問
『ザ・トヨタウェイ』の著者ジェフリー・K・ライカーが、最近のトヨタを分析した本を日米同時で緊急出版した。

トヨタ 危機の教訓トヨタ 危機の教訓
(2011/05/12)
ジェフリー・K・ライカー(Jeffrey K. Like)、ティモシー・N・オグデン(Timothy N. Ogden) 他

商品詳細を見る

この本から学んだことは、企業がその社史上最大級の危機に直面した場合、問われているのはその企業文化そのものであるということだ。

リコール問題という危機に直面したとき、トヨタは頂点からまっさかさまに落っこちた。よりにもよって、トヨタの肝である品質でトラブルを起こしてしまうとなると、一気に大転落してしまう恐れがあった。まさに突然死の危機に直面してしまったのである。

さらに悪いことに、アメリカ世論の反応も冷たかった。まともな調査は行われず、まっとうな証拠もなく社長は公聴会に召喚されることになってしまった。特に急加速のトラブルについては証拠らしい証拠も少なく、はたして20兆円規模の企業が公聴会で晒されるほど重大な欠陥の根拠があるのか疑問の残る状況であった。もはや真相の究明から政治ショーへと化していたのである。

だが、トヨタにも問題はあった。北米トヨタと日本トヨタの見解のズレ、顧客の問題が確実に解決したと検証することの怠りetc。こうした問題の根源には、トヨタウェイの世界規模での不徹底にあったとライカーは指摘する。

そして、トヨタがリコール問題から立ち直った要因もまた、トヨタウェイなのである。豊田章男は次のように述べる。
「こうした問題があったおかげで、世界30万人の社員、部品メーカー、ディーラーの社員と中心的な価値について心から語り合うことができた」

企業が危機に直面した時に問われるのは、その企業の文化である。壊滅的な状況に直面した時、そこから脱するためには根本的な問題点から解決していく必要がある。そのためには自分たちの行動の原理原則をもう一度見直し、それについて全社的に議論していく必要がある。

今回のトヨタの場合、世界規模でビジネスをしていくにあたって、トヨタウェイの不徹底が根本的な原因となっていた。そこでトヨタでは、そもそもトヨタとは何者なのか、トヨタの行動原理のよりどころとなるトヨタウェイとは何かという議論を重ねた。それによって全社的なトヨタウェイの浸透と、それに伴う意思決定の分権化を進めた。いちいち本国にお伺いを立てるのではなく、地域ごとに判断できる仕組みをつくる、そしてその判断に統一性をもたせるためにトヨタウェイの徹底した浸透を行うということを行った。時間がたったり、行動範囲が広がれば、それまでは全員で共有していた企業文化も劣化したり、不徹底になることは当然ある。そうなったとき、一見遠回りに見えるが、根本的な解決を行わなければ、惨状は延々と続く。

このことは東京電力やJALにもあてはまる。東京電力とは何なのか、JALの行動のよりどころとなる指針は何か、そういったことの問い直し無くして根本的な解決はありえない。小手先だけの戦術では、短期的には成果が出ても、長期的には同じ失敗を繰り返す。そうならないためにも文化レベルからの問い直しが求められる。


F2010022513402400894_convert_20110515105733.jpg
http://www.infochina.jp/jp/2010/0226/3NMDAwMDAwNjU3Nw.html



コメント
ポーターの記事はどうした!!?
[2011/05/17 01:54] URL | さとう #d3xRQPUk [ 編集 ]

まだ途中までしか書いてなーい。
こっちの記事の方が早く書けそうだったので順番を入れ替えた。
もうしばらくお待ちください。
[2011/05/17 03:46] URL | michio #- [ 編集 ]


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